賃挽きとは、製材所に原木・丸太を持ち込み、製材してもらうことです。お持ちの庭木や所有する山林の木を、角材や天板、板材として利用する手段の1つとなります。
鮮魚店やスーパーにお魚を持ち込んで500円〜1,000円くらいで捌いてもらえますが、木も製材所に持ち込んで捌いてもらうイメージです。
賃挽き活用例
樋口製材でも賃挽きを承ります。以下のようなご要望がよくあります。
「所有する山林で伐採した木を家の造作に使いたい」
「太い庭木を伐採した。処分にもお金がかかるので、製材して庭に置いておきたい」
「知り合いから樹齢を重ねた材を譲り受けたので、粗く製材して乾燥しておきたい」
賃挽きの料金の決まり方
賃挽き料金は製材所により異なります。相場はなかなか一般に言えるものではありませんが、ここでは料金の決まり方をご説明します。
結論から言うと、「製材にかかった時間」で計算する場合と「木の体積(ないし切断面積)」で計算する場合があります。樋口製材の場合は後者で、体積に対して挽き賃が決まります。
また、以下のように樹種や丸太の状態などの要素で料金が変わりますので、賃挽きをご検討の方はまずはお問い合わせください。
- 挽く材の堅さ・・・杉などの針葉樹は挽きやすく、ケヤキなどの広葉樹は挽くのに時間がかかる
- 丸太の形・・・材がまっすぐか?曲がっていないか?
- 製材リスク・・・中に石や釘が入っていないか?
原木を自分の車で運べない
賃挽きは基本的にお持ち込みいただくことになります。
ですが、原木は太く数メートルあるので、自家用車で運べるものではありませんし、軽トラックでも難しいことが多いです。
製材所によっては、トラックや大型車での運搬を行ってくれる場合があります。樋口製材の場合、県内、近県なら運搬対応をさせていただきます(運送料がかかります。また、道が細くて入れないなど運搬できない場合もあります)。
賃挽きで注意したいこと
賃挽きを依頼する方が注意したいことがいくつかありますので、ご紹介します。
乾燥
賃挽きは材が乾燥していても濡れていても可能で、お好きなサイズに挽くことができます。
ただし、伐採し立ての丸太を挽くとなると、木が水分を多く含むため、そのときは希望サイズでも、時間が経つと乾燥して木が縮みます。
そのため、まずは粗く製材しておき、十分乾燥してから寸法通りに製材する、ないしあらかじめ乾燥分の目減りを予想して製材するのが本業のやり方です。
ですので、用途にもよりますが「乾燥してサイズが変わる点」は留意する必要があるでしょう。ちなみに、乾燥には天然乾燥と人工乾燥があり、これについては「人工乾燥と天然乾燥の違いについて」で説明しています。
材の中に釘や石が入っていないか?
まれに丸太の中に釘や石、猟銃の鉄砲玉が入っている場合があります。その場合、製材時に帯鋸が破損したり、台者の操作者が怪我をする恐れがあります。
そんな事故を防ぐため、その木の経歴(どんな場所に生えていたか、所有林の木、神社の境内の木だった、など)を分かる範囲であらかじめ製材所の方に伝えておくといいでしょう。