ヒノキとケヤキ、どっちが長持ちする材か?
「広葉樹だし、ケヤキ!」と答えたくなりますが、実はそうではありません。
ここでは、ヒノキとケヤキの寿命を比較します。
ヒノキとケヤキ、長持ちする材はどっち?
用途や環境で変わるので一概には言えませんが、濡れたりせず適切な管理下では、ヒノキの方が長持ちします。ヒノキは長期的に腐りにくく、ケヤキよりも強度を維持することがわかっています。
| ヒノキ | ケヤキ | |
| 堅さ | 硬い | とても硬い |
| 耐朽性 | 1,000年以上 実際の建築例として、1400 年以上の寿命が証明されている | 800年?数百年? 耐久性はあるが、ヒノキほど長期的な事例は見当たらない。 京都・清水寺の舞台はケヤキ。現在のものは江戸時代初期に作られたといわれ、建築後約400年が経過している。定期的に材が取り替えられている。 建築後1200年経過した奈良・薬師寺東塔に使われていたケヤキ材は破断状態だった。 |
| 特長 | 伐採後、建材になってから強度が増していく。 ピークを迎えると、長期にわたって緩やかに強度が低下していき、伐採時の強度に戻るとされる。 | 強度が高く、粘りがあるため、神社仏閣や民家の柱や梁に使われてきた。 一方で、乾燥していても、割れや反りが生じやすく、破断することもある。 |

清水寺の舞台はケヤキです。現在の本堂は1629年の大火で焼失した後に再建されたもので、およそ400年前に立てられたものです。粘りと堅さというケヤキの特性を活かして、釘を使わずに格子状に100本以上のケヤキ材を組み、くさびで止めて材同士が支え合う構造になっています。それでも、土台部分は「根継ぎ(ねつぎ)」という技法で、腐食した部分を切り取って新しい木材に定期的に差し替えられてきました。
ヒノキは、ケヤキほど堅い材ではないものの、長期的に強度を維持する材です。
日本の歴史的建造物にヒノキが使われているケースは多く、伊勢神宮の式年遷宮や東大寺大仏殿、名古屋城本丸、松本城大天守にもヒノキ材が柱などに使われています。



