野地板(のじいた)は、新築現場からDIYまで広く使われる便利な材です。屋根材、壁材、目隠しフェンスなど建築現場やDIYで幅広く使われます。『材界』のなんでも屋⁉
野地板とは
野地板とは、本来屋根を葺 (ふ)くための下地となる部分で、屋根の骨組みである垂木 (たるき)の上に張り巡らす板のことです。野地とも呼びます。
なお「野地板」と「壁板」、「棚板」の境は実はあいまいです。使う人がどう呼ぶか、どう使うかで決まるところがあります。ただ、一般に野地板と言ったとき『表面がざらざらした挽いたままの材』ということは言えそうです。
野地板の用途について
- 本来は、屋根の骨組みに固定し、屋根瓦を敷く土台板として。
- DIY材として、エクステリア、家具、塀、目隠しフェンス、植栽の覆いなどにも使われる。
野地板の入手先について
ホームセンターや地域の製材所から手に入れます。
ホームセンターにはさまざまなサイズの野地板が常備されています。製材所にも、主に地域材で挽いた野地板が常備されていますし、好きなサイズで挽いてもらえます。
製材所は、4mと長い材や3cmと厚い材も手に入りやすいのが特徴です。また、好きなサイズで挽いてもらう場合は、当日材が手に入るわけではないので、あらかじめ余裕を持って注文しておきます。
野地板のサイズは?
野地板のサイズには、とくに決まりはありませんので、販売しているお店ごとに違います。
ホームセンターで購入できるサイズは、幅100〜150mmくらい、長さ1800〜2000mmくらい、厚み10〜15mmくらいが多いようです。
製材所では基本的に自由にサイズを決めて引く受注生産ですが、在庫として常備している野地板も多くあります。その場合サイズは、幅100〜150mmくらい、長さ2〜4mmくらい、厚み20〜30mmくらいとホームセンターの野地板とり一回り大きいことが多いようです。また材質も地元の杉、ヒノキであることが多いです。価格も比較的リーズナブルであるケースが多いと思います。
当所「樋口製材」に置いてある野地板
お客様よりサイズを指定していただいて挽く場合が基本ですが、倉庫にある在庫品にはたとえば以下のサイズがあります。樹種は山梨県産ヒノキ・杉です。
・4m×150mm×30mm
・4m×180mm×20mm
・2m×150mm×30mm
・2m×90mm×30mm など
野地板の強度
野地板は、構造用合板のように強度を想定して作られた材ではありません。そのため、野地板の強度はべニアより劣ります。強度が求められないようと、野地板の強度で十分足りるシーンで使われるということになります。
野地板を使う際の注意点
野地板は基本的に挽いただけの材で、表面を滑らかにする処理(ヤスリ掛け、プレーナー処理など)はされていません。そのため、バリやささくれが多く、素手で不用意に触るとトゲが刺さります。
扱う際には軍手を着用しましょう。また、運搬時には木くずが落ちるので、車内が汚れないようにする工夫が必要です。
また、長尺で買うことも多い野地板は、搬送時に軽トラックが必要になることもあります。ホームセンターなら軽トラックが借りれますし、製材所なら配達してくれることも多いでしょう。
もしもDIYなどで、野地板をひと目に触れる場所(部屋の内装、家具など)に使う場合は、プレーナー処理を行うことをおすすめします。ホームセンターではカットはしてくれますが、プレーナー処理までしてくれるところは見たことがありません。製材所なら無料でプレーナー処理をしてくれるところも多くあります。