林業においては、山に生えている木の伐採は秋から春先が適期と言われてきました。木の中の水分が減り、運搬しやすくなり、木の中に虫が入ることも抑えられるからです。
木の中の水分が一年の間で変化するというのです。
それはあくまで現場の職人感覚として言われてきたことでしたが、鳥取県林業試験場による6年にわたる調査(https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1269039/ronnbunn.pdf、2021年)では、たしかに杉の樹の含水量が季節的に変化していることが示唆され、とりわけ9月下旬から3月下旬までは木の水分量が低下している可能性が認められたそうです。
現場で言われてきた『切り旬(きりしゅん)』が、科学的なデータで裏付けられたのは面白いですね。
https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1269039/ronnbunn.pdf
応力波法によるスギ生立木の長期モニタリング(鳥取県林業試験場)