製材所と聞くとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
建築や土木に関わる方なら、台車や積み上げられた木材の光景が思い浮かぶかもしれませんが、一般の方にとってはあまり馴染みがないものかもしれません。
でも実は、DIYをされる方にとって製材所は便利♪ 『材はホームセンターで買うもの』という常識が一変しますよ。
ここでは、製材所の『活用術』やそもそも製材所がどんなところか解説します。
製材所は地元の木をさばく料理人
木を切って山から下ろす林業従事者が漁業の猟師さんなら、製材所はその新鮮な魚を捌く料理人です。魚を捌いて美味しいお刺身にする料理人が技を磨くように、木材の挽きにも経験に裏打ちされた技術があります。様々な樹種、様々な用途、それぞれに挽き方が違うからです。
地場の製材所が担う最も大事な役目は、『その土地の材を挽く』ということになるかと思います。あの山に生えている木を使いやすい形に変える。
そうしてできた材が一般住宅や公共施設の建築、道路工事や林道保守に使われます。山から切り出された木は原木ですが、製材所が挽いて材を用意する、大工さん、工務店さん、土木会社さんに納品して、地元の家づくりや町づくりを支えます。
DIYに製材所が便利!
DIYを楽しむ方が増えました。テーブル、椅子、子どもの本棚などの家具、庭の柵、園芸での造作、車内カスタマイズなど。
DIYシーンの多くで必要になるのが木材で、一般的にはホームセンターで買われる方が多いようです。でも実は、製材所でも比較的安価に買えて便利です。しかも希望のサイズ、樹種で手に入ることも多く、選択肢の幅が広がります。
製材所で材を買う場合、ホームセンターと比べて以下の違いがあると言えます。
- サイズが豊富・・・板材、角材、梁材、柱、4mの長い材、太い材、細い材など自由なサイズの材が手に入る
- 樹種が豊富・・・ヒノキ、杉、アカマツ、カラマツ、クリ、ケヤキなど日本らしい樹種が手に入る
- 材の産地がはっきりしている・・・地場の製材所なら地元の材を挽いていることが多く、県産材・地域材が手に入りやすい。ホームセンターでは国産材はあっても地域材があることはまれです
- 運搬が楽・・・県内など近場なら製材所が配達してくれる場合もあります
樋口製材が扱う樹種は以下からご覧いただけます。
DIY実例
樋口製材(山梨県韮崎市)では実際に以下のDIYの例がありました。
- 農機具の収納小屋、納屋
- 本棚
- 椅子
- ソファー
- ベッド
- 庭の柵(道路からの目隠し)
- 自宅
- ミツバチの巣箱
詳しくはこちらでご紹介しています。
木材を持ち込んでもよい
規格サイズではなく、好きなサイズで木材が手に入るのはうれしいものですが、製材所ではさらに賃挽きというものもあります。これは、一般の方が持ち込んだ原木、丸太から好きなサイズに挽いてもらえるサービスです。
賃挽きはどこの製材所でもできるというものではありませんが、もしお近くの製材所が対応しているなら、『思い入れのある庭木を何か形に残したい』なんて希望も叶えられます。
こちらの記事もご参考下さい。
地元で木を捌ける製材所は、地場の林業を盛んにする土台となりますが、そんな製材所が最近減っています。一度技術が途絶えてしまうと、もうその地域で挽ける人がいなくなってしまうので、皆さん、家を建てときやDIYをするときはぜひ地元の材を使っていただけると有り難いです。